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貧血治療薬
 〜鉄欠乏性貧血に使用する薬〜



 鉄欠乏性貧血には、まず飲み薬(内服)による治療を行います。内服で間に合わない場合や内服ができない場合、消化器症状などの副作用が強い場合には注射用鉄剤が使われます。

薬剤 ○ 内服
クエン酸第一鉄ナトリウム(フェロミア)
硫酸鉄(フェロ・グラデュメット、スローフィー、テツクールS)
ピロリン酸第二鉄(インクレミン)
フマル酸第一鉄(フェルム)

○ 注射
コンドロイチン硫酸・鉄コロイド(ブルタール)
含糖酸化鉄(フェジン)
シデフェロン(フェリコン)

作用 骨髄で赤芽球に取り込まれ、ヘモグロビンの合成に使われます。
2〜4週間でヘモグロビン濃度が上昇し始め、1〜2ヶ月で正常になります。鉄剤を内服した場合、その後貯蔵鉄を補うためにさらに3〜6ヶ月服用します。
服用時間は朝でも夕方でも構いません。忘れずに飲む事が大切です。

副作用 内服の場合、消化器症状として悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、腹痛を起こす事があります。このほかにじんましんやかゆみなどの過敏症状もあります。食直後の服用で軽減する事があります。

注意事項 @ テトラサイクリン系薬剤、セフジニル(セフゾン)、ニューキノロン系薬剤と同時に服用すると吸収が相互に阻害されるので、服用時間を2〜3時間ずらすようにしましょう。

A 胃・十二指腸潰瘍の薬であるH2ブロッカーやプロトンポンプインヒビターなどの制酸剤は胃内のPHを上昇させ鉄の吸収を阻害するので、同時に服用する事は避けましょう。

B タンニン(緑茶、紅茶)は鉄の吸収を阻害しますが、鉄の投与量と1日の吸収量からヘモグロビンの改善への影響は少ないと考えられています。

C ビタミンCは鉄の吸収を促進します。

D 鉄剤服用中に便が黒くなる事がありますが、これは吸収されなかった鉄によるもので心配ありません。

E 注射用鉄剤を用いる場合は、投与する量を計算して注射する事になっています。けっして漫然と注射することのないようにしましょう。


こんなにある!鉄欠乏性貧血の原因と症状




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