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 溶血性貧血の原因と治療

 溶血性貧血の原因はさまざまで、大きく分けると赤血球自体に異常がある先天性(内因性)と、赤血球自体は正常で破壊を亢進するような要因が加わる後天性(外因性)とに分類されます。


○ 先天性溶血性貧血

 先天性のものには赤血球の膜に異常がある球状赤血球症、楕円赤血球症、ヘモグロビン異常による鎌状赤血球症などがあります。通常の赤血球は中央部が薄くくぼんだ円盤状をしているために変形しやすく、直径7μmほどの毛細血管でも通り抜けることができます。しかし赤血球が円盤状でなくなると変形しにくくなり、毛細血管で詰まってしまいます。一番引っかかるのが脾臓の毛細血管で、そこで詰まると古い赤血球と判断されマクロファージによって破壊され溶血が起こるのです。
 治療としては貧血の軽い人はそのまま様子を見ますが、貧血や黄疸がひどい場合のみ、赤血球を壊す臓器である脾臓を手術により摘出します。脾臓の摘出によって貧血は改善し、黄疸は減少します。


○ 後天性溶血性貧血

 後天性のものには剣道やマラソンなどの運動によって起こるもの、やけどや蛇の毒によるもの、自己免疫性溶血性貧血などがあります。
 後天性の溶血性貧血で最も多いのは自己免疫性によるものです。これは免疫機構の異常によるもので、自分の赤血球に対して自らが抗体を造って攻撃を加え、赤血球を壊していく病気です。原因不明の本態性のものと、悪性リンパ腫や白血病などの疾患に伴って起こる二次性とに分類され、治療は副腎皮質ステロイド投与が一般的です。多くの場合で溶血が治まり貧血も改善されますが、ステロイドが効かない場合は脾臓摘出や免疫抑制剤投与を行います。

 運動による溶血性貧血は、長時間のマラソンなど足の裏への強い衝撃が反復して加わる運動を続けていると起こる事があります。これには個人差がありますが、たまたま足底の毛細血管が足裏の骨の下にあたっているような人は、踏みつけによって足底の血管に衝撃が加わり続け、その圧力によって赤血球が破壊されてしまうのです。素足で勢いよく踏み込む剣道の選手や走る事を日課にしているジョギング愛好家などに発症する事が知られています。



 

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